ベビーマッサージとは?
●親と子の肌の触れ合いがもたらすもの ベビーマッサージの基本は、母と子、父と子の肌の触れ合い。
大好きなお母さんやお父さんにやさしくなでさすられることで、赤ちゃんは安らぎを得ることができます。
そして、その心地よい刺激が、赤ちゃんの生命力を活発にし、心や体の発育によい影響を与えます。
また、赤ちゃんの体を五感でじっくりと観察するうちに、どんなふうに触ると赤ちゃんが喜ぶかが分かってきます
このことが、お母さんの気持ちのゆとりにつながり、育児に関する自信も自然にわいてくるはずです。
ベビーマッサージは、お母さんの心と体を癒す行為でもあるのです。
●ベビーマッサージの効果 ベビーマッサージは、スキンシップのひとつの方法であると同時に、
体調を整える手段でもあります。 私のマッサージで子どもの手当てができるの?」と、半信半疑の方もいるかもしれません。
でも、子どもにとって、お母さんの手は魔法の手。 「もう大丈夫よ、治るからね」とお母さんにやさしくなでられただけで、
おなかの痛みがどこかに 飛んでいってしまった…。こんな経験、きっとあなた自身にもあるはず。
自信をもって、赤ちゃんに触れてあげましょう。
マッサージのポイント
●1回10分から15分くらいで行います。(その時の状況にあわせて)
●オイルはたっぷりとつけますが、終了後、あまりにもオイルが残っていたら、軽くふき取ります。
●ソフトタッチで手のひら全体をつかい、ゆっくりとした動きで行いましょう。 お母さんも呼吸をゆっくりと。
●安定した楽な座り方で、座りましょう。力の入り方が強すぎたり、弱すぎたりのむらが出やすくならないように。
●赤ちゃんがそのときにとっているポーズからはじめるのが最適。
●ハイハイをはじめた子どもの動作はさまたげないで、あなたが子どもにあわせるように。
●マッサージの最中に赤ちゃんが泣きはじめたら、抱き上げて落ち着かせます。
マッサージをする環境と季節
寒い季節は、部屋を十分に暖めてから行いましょう。日だまりの中でのマッサージも気持ちがいいもの。
ただ、部屋が暖まるのを待っていられないときもあると思いますので、そのときは無理して裸にせず、
おむつだけ外して下半身のマッサージをするとよいでしょう。
夏は、オイルを使うのに抵抗を感じるお母さんもいるかもしれませんが、
むしろ、 オイルをたっぷり使ってマッサージしたほうが、汗腺が開きやすくなって代謝がよくなります。
マッサージのあとのお風呂はとても気持ちがよいので、お風呂に入れる前の時間帯にするといいかもしれません。
植物オイルは酸化しやすい傾向があります。
マッサージ直後、充分にオイルが吸収されていないうちに、外出の予定があれば、
軽くシャワーを浴びさせ、 オイルを流してください。
夏の日ざしにオイルのついた肌を直接触れさせるのは避けてください。
毎日のケア 赤ちゃんへのタッチは、やさしく、そしてなめらかに。オイルを使ってマッサージすることで、
肌への刺激が少なくなります。肌の弱い子は肌にあったオイルを使ってあげるようようにしてください。 時間帯は、
いつでもOK。気持ちに余裕のあるときがいいでしょう。 毎日行うのにこしたことはありませんが、
「忙しいけど、やらなくちゃ!」と義務感でやるのは逆効果です。 時間がとれないときには、
オムツ替えのときにちょっと足を揺らしてみたり、足の付け根をマッサージする、 というだけでもいいのです。
また、気分が乗らない日や、赤ちゃんが嫌がるときはやめてかまいません。
ただし、ベビーマッサージを始めたばかりの人は、できれば1ヶ月くらいは毎日続けてみてください。
これは、マッサージをする「手」を作るための時間。この間に、だんだんと手首や指がなめらかに動くようになり、
快適なマッサージができるようになります。 また、慣れてくると、どうしても手を早く動かしてしまいがちですが、
マッサージはゆっくりと行うほうが効果的。 一度深く息を吐いて、吸って、
できるだけリラックスした気持ちになってから触れるようにするといいでしょう
症状別の手当て
●夜泣きー夜泣きをするときはたいていおなかの調子が悪いときなので、おなかを温めてあげると効果的。
【基本のマッサージ】をして、お母さんの手が温まったところで、おなかをゆっくりなでてあげましょう。
また、蒸しタオル(※)を当てる方法もおすすめです。 また、お母さんがイライラしていたり、
体調が落ちているときにも、赤ちゃんは夜泣きをしやすいもの。 こんなときは
、お父さんに赤ちゃんの世話やマッサージを替わってもらいましょう。
そして、お母さんはゆっくり心と体を休ませて。お母さん自身がマッサージを受けるのもよい方法です。
●風邪―生活環境が変わったり、移動が多かったりすると、赤ちゃんは風邪をひきやすくなるもの。
また、食べ過ぎも風邪の引き金のひとつになります。風邪かな…と思ったら、早めに
【基本のマッサージ】をして、 全身の血行をよくしてあげましょう。熱は頭のほうにこもりやすいため、
足のつけ根や腰など、 下半身をよくマッサージしてあげるのがコツ。体の上部の熱を降ろす効果があるので、
赤ちゃんもすっきりするはずです。寒い季節で部屋が十分に暖まっていないようなときには、
上は着せたまま、 おむつだけ外して足や腰をマッサージするだけでも十分効果があります。
また、鼻がつまってミルクが飲めないときには、太めの綿棒にオイルをたっぷり含ませ、
オイルが粘膜を伝わって 鼻の中に入るように、鼻口に湿布してください。鼻詰まりが和らぎます。
また、ひたいと耳をていねいにマッサージするのも効果的。
額は手のひらでなで上げるように、 耳は外に向かってつまむようにしながら上下に動かします。
●便秘―
【基本のマッサージ】のうち、下半身と足のつけ根、腰、おなかのマッサージをとくにていねいに。
母乳で育てている場合は、お母さんが肉類や乳製品など、動物性のたんぱく質をとりすぎないようにするのも 効果的です。
しょっちゅう便秘する子は、エネルギーをうまく外に発散できていない場合が多いので、
日常的な全身マッサージで体を開放してあげるとよいでしょう。
●イライラ・不安感・ぐずりー赤ちゃんが不安や恐怖を抱えているときには、呼吸が浅くなります。
そんなときは、お母さんの手でやさしくマッサージして、メンタルストレスをとりのぞいてあげましょう。
とくに、胸のあたりを大きく手のひらでマッサージをすると、赤ちゃんの体が徐々に開いて、
呼吸も自然と 深くなっていきます。背中へのタッピングで背骨を刺激するのも効果的です。
おなかも蒸しタオルなどで、 暖めてあげましょう。 ぐずぐずは、
もしかしたらお母さんの疲れや不安を感じとっているのかもしれません。 ご自分自身のケアも忘れずに。
気をつけたいこと
マッサージを始めると、一時的に湿疹ができることがあります。
でも、「オイルが合わなかったのでは?」という心配は無用。
これは、マッサージで代謝がよくなって、
老廃物が外に排泄されたために起こる現象です。 よく観察していると、
便の質や出がよくなったり、よく眠れるようになったりしているはずです。
様子を見ながら、そのままマッサージを続けてみてください。一週間ほどできれいに治るはずです。
食事の内容や、空気など汚染された環境が原因している場合もあります。 大人でさえストレスが加わることによって、
皮膚に影響が出る人が多いのですから、赤ちゃんであればなおさらです。
Aromatherapy baby massage technique
face massage
赤ちゃんの頭を中心からサイドへと包み込みようになでます。そのあと、
鼻から頬まで、そして、顎までを撫でていきます。
目のしたあたりから中指を使って、円を描きながら、撫でていきます。
眉毛の上辺りも円を描きながら撫でます。(中心から外側へ)そして、
やさしく、頬を押します。
1.太ももからお腹全体をすべるようにして、撫でていきます。肩を通って、腕の辺りまで。左右同じ動きで行いましょう。
2.体の両脇を包み込みようにして、撫でていきます。※少しだけ指に力を入れてもいいでしょう。
3.右回りに腹部を撫でていきます。片手ずつ動かします(ひとつの手を、もうひとつの手で追う様な感じ) この腹部のマッサージは腹痛や便秘にも良いです。
arm and legs
1. 片方の手を持ち、肩から、手まで撫でていきます。
2.手の甲を優しくなで、指を1本1本軽く持ち、回します。
3.脚は片方ずつ、足のつけ根裏側から撫でていきます。
4.足の指も、手と同じように指を1本1本持ち、回します。
back massage
1.腹ばいにして、手のひら全体で包み込むようにマッサージします。静かに、やさしく 体の下から、上へ向って行います。
2.背骨の両脇を親指で円を描きながら下から上に撫でます。
3.わき腹はグライディングしながら、左右を交互に動かし、 マッサージします
4.お尻と膝の裏までを軽いタッチで撫でながら マッサージします
※時々、軽くタッピングしてあげると、赤ちゃんは喜びます
(軽く・優しく)
5.体全体を包み込みように、グライディングして終了。
passive movements
赤ちゃんは腕や脚を動かすのが大好きです。遊びながら軽く回したり、上下に動かしたりしましょう。
乳児・幼児の精油の使い方
0歳から1歳 スウィートアーモンド10ml ラベンダー・カーモマイル いずれか1滴
使用方法)★ ベビーバスに5ml入れ、よくかき混ぜます。 これは、殺菌作用・リラックス作用があります
残りの5mlでベビーマッサージをします。 これは、おむつかぶれや殺菌目的です。
注:お子さんの目や口に入らないように注意して下さい
1歳から3歳
スィートアーモンド10ml
精油ラベンダー・カーモマイル・ティトリー いずれか1滴から2滴
使用方法)以上の方法と同じ。
精油のその他の使い方
― 赤ちゃんがお昼寝するときには、ラベンダーやカモマイルをアロマポットで焚いてあげましょう。
火が怖い場合は、ティッシュに2・3適落として、赤ちゃんのベッドの隅のほうに置いて上げましょう。
―赤ちゃんがぐずる時や、昼間起きているときなどは、柑橘系の精油を焚いてみましょう。
気分がすっきりして、元気になります。
―ティトリーやユーカリなどの殺菌力の強い精油は、柑橘系などの精油と混ぜて、焚いてあげましょう。
風邪の時期や空気の悪い日などに効果があります。






